ネパール農村では、多くの住民が生活習慣による腰痛・関節炎やリュウマチなどの病気で苦しんでいます。無医村が多く、医療施設や医薬品も不足しているので、病気になると初期治療はもちろんのこと、病状が相当進行しても祈祷などに頼るだけで、十分な治療を受けることができないのが現状です。
そのため国際NGO団体である「ティテパティよもぎの会」では、現地に駐在している日本人鍼灸専門家(畑 美奈栄)を中心に、無医村が点在する地域へ出向いて無料巡回治療(ヘルスキャンプ)を行っています。また、平成5年に東洋の伝統治療である「鍼灸・指圧」による治療技術者を育成するために、ネパールで最初の東洋医学専門学校を開校し、これまで50名を超えるネパール人鍼灸師を育成しました。現在では、卒業したネパール人鍼灸師の協力を得て、年間約2万名の患者の治療を行っています。